「戦後マッカーサーが日本が二度と欧米に逆わないように、日本の教育システムを変えた。」
「日本のメディアが自分たちの都合の良いように国民を操っている。」
「いやただ若者の生き方が変わってきただけだ。」
などなど、色々な議論がありますが、
20世紀の経営に最も影響を与えたとい言われる、ドラッカーは、
優秀な人を社内に留めておくのはもったいない。
↑優秀な社員を外に出して、本当の意味のイノベーションを!
社員を初日から大人扱いします。
「人材」と「人財」という言葉があります。
簡単に言えば人材とはコストであり、人財とは資産です。
確かに会社によって様々な考え方があると思いますが、
社員を人材(コスト)ではなく、人財(資産)と捉えることで、
それは「管理するもの」から、「活用する対象」に変わっていきます。
そうなってくると、ものごとの中心は「企業」から「個人」へとシフトしていきます。
例えば僕であれば、◯◯株式会社で働いている夏目力というよりは、
◯◯会社の仕事している夏目力という感じになってくるのではないでしょうか。
"これまで個人にとっての組織は、
「属するもの」
であった。
しかしこれからは、組織は
「支援してくれる器」
になっていく。" アグリゲーターP47
極端なことを言えば、企業は社員を今まで子ども扱いしてきました。
社員をタイムカードで管理し、部署ごとに部長、課長と席を並べ、無駄話しをしていないかをチャックすることに「時間」を使ってきました。
そのような環境の中で、夜遅くまで働いていれば「頑張っている」という評価基準が生まれてきたのではないでしょうか。
現在、アメリカの会社では
という企業が増えており、「じゃあ、何時まで働いて下さいね」とか、「君の席はここです」、「有給は何日です」などは一切決めていない企業も多いと聞きます。
同じ目標に向かっていく大人同士であれば、ルールで束縛しなくても、目標にコミットして、結果を出すことができるという信頼の元で仕事をしているのです。
↑新しい時代には新しい働き方を
企業が個人を引き止めておくために
↑「企業」から「個人」の時代へ
最近、僕の周りでも大手外資系の企業を辞める人が多いです。
元アル・ゴア副大統領のスピーチライターを務めた、ダニエル・ピンクさんは「インセンティブ」に関する驚きの実験調査を発表しました。
「人はゲームをする時、掛け金を掛けた方が盛り上がるし、ゲームにも真剣に取り組むはず、というのが常識だった。
↑ダニエル・ピンクさん
ダニエル・ピンクさんによれば、人間のモチベーションには三段階あります。
モチベーション1.0
生存のための本能的なモチベーション。やりたいか、やりたくないかではなく、やらなければ生きていけないから、頑張るという世界。
モチベーション2.0
飴と鞭、信賞必罰に基づくモチベーション。職場に成果主義、もらえるかもしれない掛け金はこれに当たる。
モチベーション3.0
何かを達成したいとか、社会の役に立ちたいといった個人の中から自然と出てくるモチベーションのことを指す。
Facebookのマークザッカーバーグさんは高校生の時に、「Synapse Media Player」を作って、マイクロソフトから約1億円で買いたいとオファーがありましたが、
↑ザッカーバーグさんを知る上で非常に面白い動画。「天才マーク・ザッカーバーグはこうして育てられた。」
企業が優秀な人を社内に留めていくためには、個人を飽きさせず、成長機会を与え続ける必要があります。
今後、「個人」と「企業」がお互いをしっかり評価し続けることで、「イノベーション」を起こすキッカケが作られ、
世の中の1対6対3の仕組み
この「アグリゲーター」という本によれば、世の中の労働者は1対6対3の仕組みの中で分けることができるそうです。
一割に当てはまる「スーパーノマド」 「グローバルエリート」
この一割に当てはまる人達はどんな仕事でも一人でこなせて、どんな環境でも働けて、組織に依存しない人たちです。経済的にも能力的にも個人で完全武装しており、社会がどう変わろうともたった一人で生きていけるような人たちのことを指します。
三割に当てはまる「20世紀の生き方を維持する人たち」
この三割に属する人たちはある意味「恵まれている人たち」で、変化していく個人、変化していく社会の中にあってもわずかに残る、変わらない安定した部分で生きている人たちのことを指します。
イメージとしては、小さな街にある小さな飲食店。毎日、ある時間になると、常連客がやってきて、食事をして帰っていく。
それが毎日繰り返される。このような店は、変化のない環境を提供し続けることで、自分自身の生活を維持していきます。
一割と三割に属さない「変わりたい六割」
「一割」と「三割」に属さない、六割の人たちは、「独立」ではなく「自立した個人」として所属する会社組織、そして社会という器をうまく活用して生きていく人たちです。ここに当てはまる人たちは、会社に所属しながらも、自分の強みにフォーカスし、成果を出すことに集中しながら生きていく人たちです。
まず最初に「一割」の人たちが変わっていくことで、「六割」の人たちも変わっていく。
そして動き出した「六割」の人たちを最大限に活かす環境を作るために、企業も変わっていく必要があるのです。
まとめ
未来学者であり、大統領の特別補佐官まで務めたジャック・アタリは「東京」という都市について興味深いこと述べています。
「(東京は)世界に通用する普遍的な価値を創造する力が弱く、
日本人は、個人の自由に対する意思が弱いため、
結果的に、活発的に活動できる場所がない。」アグリゲーターP96
僕たちは永遠には生きられない。
でも都市は存続する。
その時代に生きる人たちが投資をしたり、
自分の経験や良いアイデアを文化として残していかなければ、
東京という都市は消滅し、
日本という国自体が無くなってしまうかもしれません。
今後、都市が永続していくために
個人と企業との間で人々が多様性を求め合い
活発に活動できる場所を今すぐ作る必要があります。
20世紀の工業時代モデルで生き残れる人も少なからずいますが
恐らくそれはあなたが望んだ未来ではないのではないでしょうか。
※今回の記事は
「知られざる職種 アグリゲーター 5年後の主役になる生き方」
という本を参考にしました。
非常に興味深い本ですので
是非読んでみて下さい。
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